日本全国から美味しいものが集まる、世界最大級の市場、築地市場。「築地」と「日本茶」の関わりは意外と深いもので、寿司店、和食料理店をはじめとしたプロの職人が集う築地には欠かせない食材でした。
河内園は昭和24年創業、築地に店を構える老舗茶屋です。60年以上もの間、ずっと日本茶文化を発信してきました。茶匠(※1)戸張幸男は河内園の2代目。「全国茶審査技術競技大会」の大会長、東京都茶協同組合にて常務理事、総務部長を歴任するなど、日本茶業界を引っ張る存在として現在も活躍しています。
(※1)茶専門店や製茶問屋で10年以上の就業経験を持ち、日本茶の生産や流通、歴史などに精通した経営者に与えられる称号
合組とは、茶葉をブレンドして求める味に仕立てること。長年経験を積んだ茶匠が、産地や品種が異なる茶葉の個性を見極め、それぞれのお茶の長所を生かし、合組しています。 河内園では、静岡の掛川や森町、牧之原をはじめとした全国の茶畑と連携を密にし、上質な茶葉同士を合組しています。
※価格は全て税込みです。
河内園では、深蒸しの1番茶が最上級品と考えています。産地は、掛川、牧之原、森町など、静岡産がメイン。中でも、お茶の渋みと甘味のバランスがとれており、香りの上品なお茶となる優れた茶葉のみを選び抜いて仕入れています。
産地、製法、茶畑の状態、天候など様々な要素が味を左右する茶葉は、前回仕入れたものと同じ風味とは限りません。茶園に直接出向き、茶園の管理状態、茶葉が栄養をきちんと吸っているか、木の若さなどを見て、中身の濃い茶葉を探し求める手間を惜しまない姿勢が、河内園の茶の味を作るのです。
緑茶、焙じ茶、紅茶、烏龍茶などなど、様々なお茶がありますが、どれも元は「茶」という同じ植物の葉であり、茶葉の加工のされ方によって違いが生まれます。
河内園の合組の技が活きた看板商品「深蒸し新茶」の美味しい注ぎ方をお伝えいたします。重要なのは「茶葉の量」「お湯の量」「時間」。手順通りに淹れることで、最適な温度と濃度となり、お茶の持つ渋みと甘味のバランスがとれ、香りの良い味わいに仕上がります。
熱湯をまず湯冷ましに移したら、それを湯呑に入れて30秒待ちます。湯冷ましがなければマグカップでも代用可能です。この工程で、茶碗を温めると同時に、最も美味しくお茶の味が出るとされる70~80度まで冷まします。